林芳正官房長官は3日、国会内で記者会見し、自民党総裁選(12日告示―27日投開票)に立候補すると正式表明した。防衛相や経済財政相、外相など重要閣僚を歴任した点を強調し「持てる経験と実績をすべていかしてこの国のために使う」と訴えた。
派閥の政治資金問題に言及し「大変(党の)信頼を損ねる事態になっている」と指摘した。「全力で自民党の信頼回復に努めるとともに、国民の共感を得られる政治を取り戻しいきたい」と話した。
総裁選への出馬は野党時代の2012年9月以来、2度目になる。参院議員だった当時は1回目の投票で5人中5位にとどまり決選投票に残れず、安倍晋三元首相が総裁に返り咲いた。
林氏は岸田文雄首相が会長だった岸田派(宏池会)でナンバー2の座長を務めた。岸田政権で外相と官房長官として首相を支えてきた。外交や経済・財政などで首相の政策を踏襲する見通しだ。農相を2度務め、1次産業にも明るい。
当初は8月下旬に記者会見して立候補を表明する予定だった。危機管理を担当する官房長官として台風10号への対応を優先するため日程を延期した。
林氏は衆院山口3区選出で当選1回。東大卒業後、三井物産社員などを経て1995年に参院議員となった。5期目の途中の2021年に衆院にくら替えした。防衛相や文部科学相なども務めた。
9月の総裁選への出馬を正式に表明したのは、小林鷹之前経済安全保障相、石破茂元幹事長、河野太郎デジタル相に続いて4人目になる。
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