自見英子地方創生担当相は3日の記者会見で、事実上撤回した、結婚を機に地方移住する「移住婚」支援金構想について「女性だけに支援金を支給するという政策は検討していない」と述べた。政府関係者は東京一極集中の是正に向け、当初は8月末が締め切りの2025年度予算の概算要求に関連経費を盛り込む方針だったと明らかにしており、説明が食い違っている。
自見氏は「(結婚は)個人の人生の価値観の問題」などとして、女性に限った移住支援策は「(頭の中に)全くなかった」と強い口調で否定した。東京一極集中を是正するには、地方職場での男女の賃金格差や業務の固定化といった課題への対策が重要だと指摘し、移住婚支援のような「一過性の政策を行うつもりはない」などとも述べた。
しかし担当部署は25年度予算の概算要求に向けて支援金構想の資料を作成し、官邸や与党の関係者への説明も進めていた。自見氏も前回の会見では、担当部署が構想を検討していたことを前提に「(事務方に)再度の検討を指示した」と発言しており、説明が二転三転しているとも言える。
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