議会運営が恣意(しい)的だとして不信任決議を受けた奈良県香芝市議会の川田裕議長が、議場での写真撮影を奈良新聞にだけ認めなかった問題で、同市の三橋和史市長は3日、「公の権力行使に携わる方は言論の自由、表現の自由をしっかり尊重すべきだ。どういった紙面にするかで取材を制限するのは問題があると言わざるを得ない」と批判した。同日の都市計画再編についての説明会後、記者の質問に答えた。

 川田議長は2日の本会議で、「偏向報道と思えるものがあった」などとして奈良新聞の撮影を許可しなかった。理由を尋ねた同紙の記者に対しては、「写真を使ったら訴える」と発言していた。

 三橋市長はこの発言について、公人として裁判を起こす場合の権限は市にあるとした上で、「そういうことは全くありえない」とした。

 この問題を受け、香芝・大和高田市政記者クラブは3日、川田議長に対し、奈良新聞の撮影を禁じた理由などを尋ねる質問状を送った。5日夕までの回答を求めている。(神田剛)

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。