日韓両政府が、第三国に滞在する両国民の保護を巡り、協力覚書を結ぶことが分かった。紛争など非常時の退避を念頭に置き、チャーター機や車両といった輸送手段の確保で連携する。岸田文雄首相が6日に訪韓し、尹錫悦大統領と会談するのに合わせて確認する方向だ。日本がこうした相互協力で2国間の文書を交わすのは初めて。複数の日韓外交筋が4日、明らかにした。

 首相は日韓関係の改善を外交成果の一つと位置付ける。在任中最後となる訪韓で、来年の日韓国交正常化60周年に向けて安全保障や経済など幅広い分野で協力を改めて確認し、次期政権に引き継ぎたい考えだ。

 外交筋によると、覚書は両国外相が持ち回りで署名した。

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