岸田総理大臣の後任を選ぶ自民党の総裁選挙に向けて、小泉進次郎氏は、6日午前、記者会見を開き、立候補を表明します。

政治とカネの問題などについてみずからの考えを説明し、改革の加速に向けた決意を示すものとみられます。

総裁選挙の候補者は推薦人が必要となった今の仕組みのもとこれまでで最も多かった5人を上回ることが確実で、40代からベテランまでによる激しい論戦が交わされる見通しです。

小泉氏のこれまで

小泉進次郎氏は衆議院神奈川11区選出の当選5回で43歳。

総裁選挙には初めての挑戦です。

大学卒業後、アメリカのシンクタンクCSIS=戦略国際問題研究所の研究員を経て、父親の小泉純一郎元総理大臣の秘書を務めました。

2009年の衆議院選挙で、純一郎氏のあとを継いで立候補し、28歳の若さで初当選しました。

若手議員ながら、当時の民主党政権を厳しく追及し頭角を現します。

その後、党の農林部会長として農協改革に取り組んだほか、子育て支援にも力を入れ、保険料を財源に幼児教育を実質的に無償化する「こども保険」の導入を提言しました。

2019年に、安倍内閣で環境大臣に抜てきされて戦後3番目の若さとなる38歳で初入閣。

プラスチックごみを削減するためのレジ袋の有料化などを進め、菅内閣でも再任されました。

無派閥で活動を続け、派閥の政治資金パーティーをめぐる問題では「人事とカネがついて回るのが派閥であるなら派閥を無くすという結論以外にない」と主張していました。

早くから将来の総理大臣候補の1人と目され、党の総裁選挙では常に動向が注目されてきました。

4年前の総裁選挙では菅前総理大臣を支持し、前回は石破元幹事長とともに河野デジタル大臣を支援して「小石河連合」と呼ばれました。

今回の総裁選挙でも早くから名前が挙がり、世代交代を求める中堅・若手の議員らから立候補に期待する声が出ていました。

同じ神奈川県連所属で近い関係にある菅前総理大臣が支援する見通しです。

落語好き 選挙の応援演説のヒントに

神奈川県横須賀市で生まれた小泉進次郎氏は、海遊びやスポーツに明け暮れて幼少期を過ごし、学生時代にはサーフィンにのめり込みました。

ことし7月には、福島の海でアメリカのエマニュエル駐日大使とサーフィン大会に参加し、原発からの処理水放出の安全性をアピールしました。

2019年にフリーアナウンサーの滝川クリステルさんと結婚。

総理大臣官邸を訪れて当時の安倍総理大臣らに報告し話題になりました。

よくとし環境大臣を務めている時に第一子が誕生し、およそ2週間の育児休暇を取得しました。

落語が好きでたびたび寄席に足を運び、選挙の応援演説などのヒントを得ているといいます。

一方、環境大臣の時には温暖化対策をめぐり「セクシーでなければならない」などと述べ、野党から問題視されました。

尊敬する人物は、今の小泉氏の年齢と同じ43歳でアメリカの大統領に就任したジョン・F・ケネディだということです。

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