政府は9日、リニア中央新幹線沿線の将来像を示した「新たな圏域形成の中間取りまとめ」を公表した。東京・品川―名古屋が先行開業時、途中駅が設置される神奈川、山梨、長野、岐阜4県を中心とした広域経済圏を形成し、地域活性化を目指すなどとしている。
岸田文雄首相は官邸で開いた会議で「実現に向け、自治体と連携して速やかに取り組む」と述べた。
中間取りまとめは、4県を中心としたエリアと国内外の都市との交流を深め「世界に類を見ない魅力的な経済圏を形成する」とした。羽田など国際空港とのアクセスが大きく向上するのが理由。具体策では、途中駅周辺でのオフィス整備と企業誘致を挙げた。
アクセス向上で観光客の増加も見込めるとして、自動運転バスなど観光地までの交通手段を充実させる。品川―名古屋を最速40分で結ぶため、東京などで働く人を対象に、転職しない移住や2地域居住を促す。
JR東海が2027年を予定していた品川―名古屋の開業は、工事の遅れで34年以降の見通しとなっている。〔共同〕
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