兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などを巡り、県議会最大会派の自民党などは12日、斎藤氏の辞職を求める申し入れを県側に行った。これにより、県議会の全議員(86人)が斎藤氏の辞職を求める異例の事態となった。斎藤氏が拒否すれば、自民党は定例議会が開会する19日にも不信任決議案を提出する構えで、各会派と調整する。
12日に申し入れをしたのは自民と公明党、立憲民主党の県議らで構成する「ひょうご県民連合」、共産党の4会派と無所属の4人。9日には日本維新の会が斎藤氏に辞職と出直し選挙の実施を求めたが、斎藤氏は拒否していた。
申し入れ書では、県議会調査特別委員会(百条委員会)の証人尋問で、斎藤氏が「道義的責任が何か分からない」と述べたことについて、「看過できない」などと指摘。「即時辞職が必要だ」と強調した。申し入れ後、自民党の北野実幹事長は記者団に「しっかり覚悟をもって対応していきたい」と述べた。
斎藤氏は12日、記者団に対し、続投の意向は「変わらない」と改めて強調した上で、「9月議会が間もなく始まるので、県民に対しての政策をしっかりやって実現していくことが大事だ」と話した。
兵庫県の服部洋平副知事(左端)に斎藤元彦知事の辞職を求める申し入れを行う県議会最大会派の自民党の北野実幹事長ら=12日午前、神戸市中央区
記者団の取材に応じる兵庫県の斎藤元彦知事=12日午前、同県庁
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