日本記者クラブ主催の自民党総裁選候補者による討論会では、選択的夫婦別姓制度の是非も焦点になった。小泉進次郎元環境相は法案の国会提出に改めて意欲を表明。上川陽子外相は「個人的には賛成」とした上で、社会の分断を避けるため議論を深めると主張した。小林鷹之前経済安全保障担当相は「旧姓の通称使用が最も現実的だ」として慎重な構えを見せた。
制度に前向きな候補が首相に就任したとしても、伝統的家族観を重視する自民内の保守系には慎重な議員が多い。法案の党内手続きや国会採決の行方は見通せない。
小泉氏は「国会議員の考え方の違いを尊重した上で、一人一人の投票行動を決めてほしい」と述べ、法案を採決する際に党議拘束はかけない考えを重ねて示した。
慎重な立場の小林氏は理由について「家族や兄弟姉妹で姓が異なる家庭が出てくる可能性がある以上、子どもの視点に立って慎重にコンセンサスを得るのが政治の本質だ。早急に決断するのは適切ではない」と力説した。
上川氏は、自身が結婚して姓を変えた際「アイデンティティーを半分そがれた思いがした」と吐露した。
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