《奨学金の返済負担 軽減含む教育の充実》

自民党総裁選挙は16日午後、金沢市で党の青年局と女性局が主催する公開討論会が行われました。この中では、奨学金の返済負担の軽減を含めた教育の充実をめぐり意見が交わされました。

小林氏「経済的に厳しい家庭など 教育無償化範囲も拡充」

小林鷹之氏は「民間企業からの奨学金支援について税額控除などを抜本的に拡充していくべきだし、完全国費の留学制度を設けるべきだ。また経済的に厳しい家庭と多子世帯に対し教育の無償化の範囲も大幅に拡充していくべきだ」と述べました。

小泉氏「海外で学びたいという思い かなわないことを回避」

小泉進次郎氏は「円安が進み、以前より海外留学のハードルが高い。家庭の状況で海外で学びたいという思いがかなわないことを回避しなければならない。また、大学行くのがすべてではなく手に職をつければ遜色なく稼げるキャリアが今は作れる」と述べました。

加藤氏「地方大学行く人を優先し 奨学金の返済免除など工夫」

加藤元官房長官は「社会に出た時に奨学金の返済負担を負いながら子育てをする人とそうでない人がいてフェアではない。地方にできるだけ行ってもらう施策とあわせて、例えば、地方大学に行く人を優先して奨学金の返済を免除するなど工夫をする」と述べました。

石破氏「教育受ける機会は1回しかない 可能なかぎり無償化」

石破元幹事長は「『親ガチャ』という言葉が一番嫌いだ。親の経済力に余裕がないと教育を受けられないということになれば格差の拡大再生産につながる。教育を受ける機会は1回しかないので早急に改善しなければならず可能なかぎり無償化したい」と述べました。

《若者や女性の政治参加の促進》

若者や女性の政治参加をいかに促進するかについても論点になりました。

高市氏「比例代表は自民党はもっと女性を増やす努力を」

高市経済安全保障担当大臣は「小選挙区は男女平等に公平に適切な候補者を選ぶが、比例代表は自民党はもっと女性を増やす努力をしなければならない。世の中の意識改革がものすごく重要で出産など女性にしかできないことへの対応を進めたい」と述べました。

林氏「政治の世界でも働き方改革を」

林官房長官は「私がサラリーマンになった頃は『24時間働けますか』という時代だったが、これでは女性の政治参画は無理だ。政治の世界でも働き方改革を行いリモートなどの仕組みで男性でも女性でも十分に仕事ができる体制をつくりたい」と述べました。

上川氏「女性も男性も育児参加し 両立できる社会を」

上川外務大臣は「かつてワークライフバランスに関する行動指針をまとめた。数値目標を掲げて女性も男性も育児に参加し両立できる社会をつくる。『女性の活躍なくして日本の将来はない』という動きをつくることがリーダーの役割だ」と述べました。

河野氏「被選挙権も選挙権と同様に18歳まで引き下げたい」

河野デジタル大臣は「被選挙権も選挙権と同様に18歳まで引き下げたい。チャンスを広げる意味では地方議会では有効だ。また地方議会から女性議員の割合を増やしていく。公認・推薦の割り当てを決めるくらいの覚悟でやらなければならない」と述べました。

茂木氏「女性国会議員の割合を30%に 党の目標を実現」

茂木幹事長は「女性国会議員の割合を30%に引き上げるとした党の目標は責任を持って実現したい。女性支部長などの身の回りの相談に乗るメンター制度をつくるほか、ハラスメント窓口を設置し、ひぼう中傷や差別にきぜんとした対応をとることが重要だ」と述べました。

9人は17日は那覇市で演説会に臨みます。

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