自民党は18日、立憲民主党と国会対策委員長会談を開き、岸田文雄首相の後継を選出する臨時国会を10月1日に召集する日程を提案した。これに対し立憲側は、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の会長らと安倍晋三首相(当時)が面談していたとみられる新事実が明らかになったことを受け、自民と旧統一教会の関係の再調査と国会への説明を要求した。
臨時国会の1日召集は政府が24日に国会に正式に伝達する予定。27日投開票の自民党総裁選で選出された新総裁が首相に選ばれる見通し。国会会期や議事は新総裁が判断する。
立憲の安住淳国対委員長はこの日、国会内での自民の浜田靖一国対委員長との会談で、旧統一教会問題の再調査・説明のほか、自民派閥の裏金事件に関わった議員への質疑を衆参の政治倫理審査会で行うよう要求。早期の衆院解散・総選挙を念頭に、衆参の本会議での各党の代表質問に加え、一問一答形式の予算委員会での質疑も行うべきだと主張した。浜田氏は提案を持ち帰った。両党は参院国対委員長会談も開き、立憲側は同様の要求をした。
安倍氏が2013年の参院選直前、旧統一教会の会長らと自民党本部の総裁応接室で行ったとされる面談では、自民党比例区候補の北村経夫・現参院議員の当落について協議があったと、複数の関係者が取材に証言している。一方、自民はこれまで旧統一教会との組織的関係性を否定してきた。
安住氏は会談後、記者団に「選挙前に詳細な選挙区事情について意見交換をしていたなら、組織ぐるみ以外の何物でもない」と指摘。「自民がずっと国会でもウソをついてきたということだから、再調査し、報告する義務がある。新総裁にそのことはやってもらいたい」と述べた。
立憲の斎藤嘉隆・参院国対委員長も記者団に「自民党本部の総裁応接室を使っていたのであれば、明らかに組織的なつながりのもとでの会合だ」と指摘した。(小木雄太、小林圭、松井望美)
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