次期衆院選京都4区に立候補を表明している日本維新の会の松井春樹氏の事務所幹部を務めていた男性が、同じ京都4区選出の北神圭朗衆院議員(無所属)の事務所に偽名で出入りしていたことがわかった。約半年間にわたり北神氏を支えるボランティアスタッフとして活動し、ポスター貼りや名簿をもとに電話で支援を呼びかける作業などを担っていたという。

 松井氏はこれまでの取材に、事務所幹部が他陣営に出入りしていた事実関係を認め、男性を20日付で解任したと明かした。監督責任はあるとしつつ、「指示はしていない」と自らの関与を否定していた。その後、衆院選への立候補を取りやめる意向を24日までに維新関係者などに伝えた。

 松井氏、北神氏の両事務所の関係者によると、男性は昨年末、北神氏の講演会に出席した際に偽名を名乗り、所属も大学生と偽ったうえで、北神氏本人にボランティアを申し出た。以降、今年6月にかけて30~40回ほど北神氏の事務所などに出入りしていたという。

 両氏は次期衆院選で同じ京都4区で争う予定だったことから、関係者からは「北神氏の陣営へのスパイ行為ではないか」と指摘する声もあがっていた。(武井風花)

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