政府は25日、中国軍の大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射を受け、さらなる軍事活動への警戒監視を強めた。日本上空の飛行や関係船舶の被害は確認されていないが、中国軍は日本周辺での動きを加速させており、政府は意図や今後の動向について分析を急ぐ。

木原稔防衛相は25日午後、視察先のさいたま市で記者団に「わが国関係船舶への被害に関する情報はない。引き続き中国軍の動向に関する情報収集、分析を続け、警戒監視に万全を期していく」と説明した。

林芳正官房長官によると、日本政府へのICBM発射の事前連絡はなかった。一方、海上保安庁は23日、中国当局から「宇宙ごみ落下」の予定があると通報を受け、25日午前7時から午後1時までフィリピンのルソン島北西、同島東と南太平洋の3地点に航行警報を発出。ICBMはこのコースを飛行したとみられ、防衛省によると日本上空の通過は確認されていない。

記者団の取材に応じる木原稔防衛相(中央)=25日午後、さいたま市の陸上自衛隊大宮駐屯地

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