木原稔防衛相は26日の閣議後の記者会見で、2024年度の防衛関連予算の合計が対国内総生産(GDP)比で1.6%になったと発表した。23年度から0.2ポイント上昇した。27年度にGDP比2%を達成する中期目標を定めた22年度のGDP実績をもとに計算した。
GDP比を算出した24年度の防衛費と関連する経費は総額8.9兆円で、防衛省単体の予算ではなく安全保障に活用できる公共事業費や科学技術研究費も含む。防衛省単体の24年度の当初予算は7.7兆円で、1兆円超が他府省の予算となる。
日本は従来、防衛省の予算だけを防衛費としていたが、22年末に決めた国家安全保障戦略など安保関連3文書で米欧と同様の計算方法に改めた。木原氏は「予算の執行、調達は順調に進んでいる」と説明した。
日本の防衛費は1976年の三木武夫内閣以来、おおむねGDP比1%以内を目安としてきた。東アジアの安保環境の変化を踏まえ、23~27年度の5年計画でGDP2%を達成すると決定した。
北大西洋条約機構(NATO)は加盟国が防衛努力をするために国防費のGDP比2%という基準を設けていることに沿った。
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