共産党の第3回中央委員会総会で発言する田村智子委員長(30日午後、東京都渋谷区の党本部)=共同

共産党の田村智子委員長は30日、党本部で開かれた第3回中央委員会総会で、次期衆院選での立憲民主党との共闘見送りを明言した。安全保障関連法や野党連携を巡る立民の野田佳彦代表の姿勢を理由に挙げ「共闘の基盤が損なわれた」と述べた。

比例票獲得に向けて、野党間の候補者競合をいとわず小選挙区への積極擁立を進めると説明した。

田村氏は集団的自衛権行使を容認した安保関連法の廃止が「野党共闘の一丁目一番地だ」と主張した。同法を憲法違反としつつ即座の廃止は困難との認識を示す野田氏を「安保法の存続に道を開いている」と批判した。

野田氏が共産党との政権枠組みを否定した点も非難した。2021年衆院選前に立民の枝野幸男元代表と合意した限定的な閣外協力に触れ「公党間の合意を一方的に覆し、排除する態度は容認できない」と話した。

一方で米軍基地問題を抱える沖縄県では協力を呼びかけた。共産党が小選挙区で唯一議席を持つ沖縄1区で赤嶺政賢氏の「宝の議席を守り抜こう」と訴えた。〔共同〕

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