記者会見する牧原秀樹法相(2日、法務省)

牧原秀樹法相は2日、初登庁し記者会見した。選択的夫婦別姓制度の導入について「強引に進めることによって国民に分断が生まれることは避けなければいけない。丁寧に議論したい」と語った。

選択的夫婦別姓は自民党の総裁選で論点にあがった。石破茂首相は導入に前向きな姿勢を示している。法務省の法制審議会(法相の諮問機関)は1996年に選択的夫婦別姓を認める民法改正案を法相に答申したが、法案提出に至っていない。

死刑制度の廃止は「適当ではない」と言明した。「極めて凶悪な犯罪については死刑がやむを得ないというのが世論の多数」と指摘した。国内では約2年間、死刑が執行されていない。

9月26日には死刑判決が確定していた袴田巌さんに静岡地裁が再審無罪を言い渡した。再審制度のあり方について「確定判決の法的安定性と個々の事件における是正の調和をどのように求めていくかだ」とし、刑事司法手続きの在り方を話し合う法務省の協議会を重視するとした。

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