石破茂首相は3日、同日の東京株式市場で日経平均株価が一時前日比1000円を超える上げ幅となったことを巡り「株価の動向は冷静に見ていきたい」と述べた。首相官邸で記者団の取材に答えた。

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「株価の日々の動向にはコメントしない」とも話した。「日銀と密接に連携をし、デフレからの早期脱却と持続的な経済成長の実現に向け、政策運営に万全を期したい」と強調した。

首相は2日、日銀の植田和男総裁との会談後に「個人的には現在、追加の利上げをするような環境にあるとは考えていない」と語った。首相の発言に市場が反応したとの指摘がある。

3日、この点を問われた首相は「実際問題、9月の(日銀の)金融政策決定会合で政策変更していない」と答えた。首相は就任前は金融正常化を容認する立場で「金利が健全に機能することが大事だ」などと訴えていた。

3日の日経平均株価は大幅に反発し、終値は前日比743円30銭高だった。円相場は一時1ドル=147円台前半とおよそ1カ月半ぶりの円安水準となった。

早期の金融引き締め観測が後退して円安・ドル高が進んだことで、自動車など輸出関連株が主力の日本株買いを押し上げた。

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