28日投開票の衆院東京15区補選で、東京都の小池百合子知事が支援した無所属新人の乙武洋匡氏(48)は、午後8時の投票締め切り直後に落選が確実となった。 小池知事にとっては、21日に投開票された東京都目黒区長選に続き、支援した候補が敗れる形となった。今夏の都知事選3選出馬が有力視される中、足場固めを図った小池知事にとっては痛手となった。

◆小池知事「大満足な人材」とアピールも…

28日夜、落選が確実となり厳しい表情であいさつする乙武洋匡氏(布藤哲矢撮影)

乙武氏は落選が確実になると、すぐに姿を見せて「このような結果になったことに責任を感じている」と語った。 小池知事から支援を受けたことについては「ただただ感謝している。心強かった」と振り返った。告示直前に、小池知事のカイロ大の学歴詐称疑惑が報じられた影響については「有権者の受け止めに関してなので」とだけ語った。 乙武氏は、小池知事が特別顧問を務める地域政党「都民ファーストの会」が国政進出を目指して設立した「ファーストの会」副代表。 小池知事は繰り返し応援に入り、障害がある乙武氏の著書名にちなみ「本人は五体不満足でありますけど、有権者にとって大満足な人材」とアピールしたが、劣勢を巻き返すことはできなかった。 今回の衆院東京15区補選に向け、都民ファは当初、自民党や公明党との連携を想定していた。だが、乙武氏の過去の女性問題を念頭に公明党本部からは推薦について「非常に厳しい」との声が上がるなど、連携は進まなかった。


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