瑞宝中綬章受章が決まり心境を語る東大名誉教授の御厨貴さん

 政府は2024年春の叙勲受章者を29日付で発表し、東大名誉教授の御厨貴さんに瑞宝中綬章が贈られる。宮沢喜一元首相ら政治家や官僚から歴史的な証言を引き出し、口述記録「オーラルヒストリー」の分野を確立した。受章の知らせに「ありがたく頂戴したい」と破顔した。

 口述記録を始めた頃は重要性が理解されず、断られ続けた。「まさに闘いだった」。突破口となったのが「カミソリ」の異名を取った後藤田正晴元官房長官。最初は渋られたものの、当事者が証言することの大切さを訴え、説得に成功した。

 73歳となっても好奇心は尽きない。「政治とは、政治家とは何か。具体例を取り上げ、研究したい。集大成ですね」

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