APEC=アジア太平洋経済協力会議の首脳会議のためペルーの首都リマを訪れている石破総理大臣は、日本時間の16日朝、およそ40分間、アメリカのバイデン大統領、韓国のユン・ソンニョル(尹錫悦)大統領と就任後初めてとなる日米韓3か国の首脳会談を行いました。

冒頭、石破総理大臣は「われわれを取り巻く安全保障環境は極めて厳しい。インド太平洋地域の発展と繁栄のためには日米同盟、米韓同盟、そしてその戦略的な連携が極めて重要だ。北朝鮮への対応はもちろん、さまざまな分野で連携を緊密にしたい」と述べました。

会談では、北朝鮮が先月、最新型のICBM=大陸間弾道ミサイルだとするミサイルを発射するなど挑発行為を繰り返すとともに、ロシアとの軍事協力を進めていることなどをめぐって意見を交わし、3か国で緊密に連携して対応する方針を確認したものとみられます。

また石破総理大臣は、これに先だってアメリカのバイデン大統領と初めて対面での首脳会談を行いました。

会談は、およそ10分間行われ、東アジアの安全保障環境が厳しさを増す中、日米同盟の抑止力と対処力をいっそう強化させる方針を確認したものとみられます。

石破総理大臣は、このあと中国の習近平国家主席との初めての首脳会談に臨む予定です。

そして、一連の会談の成果などを記者団に説明することにしています。

バイデン大統領「3か国の協力 平和と安定の礎に」

アメリカのバイデン大統領は日米韓3か国の首脳会談の冒頭、東南アジアや太平洋島しょ国への支援や、北朝鮮とロシアの軍事協力などへの対応を挙げた上で「われわれはどのような問題であれ、ともに取り組んでいる」と述べ3か国の協力関係を評価しました。

そして、自身にとって3か国の首脳会談に出席するのはこれが最後になるとの見通しを示した上で「われわれは今、大きな政治的変化の時を迎えている。3か国の協力が、この先、何年にもわたってインド太平洋地域の平和と安定の礎になると心から信じている」と述べました。

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