10月の衆院選で与党が大敗し、政治は不安定な局面に入りました。日本の課題は多岐にわたり、政策を停滞させている余裕はありません。足元では与野党の枠を超えた政策協議が始まりました。国内外の13人の識者に、成長につなげるための戦略などを聞いた連載「次の国づくり」。インタビューを3回に分けて振り返ります。
【「次の国づくり」まとめ読み】
- ②インタビュー「次の国づくり」 日本の政治に注文あり
- ③インタビュー「次の国づくり」 閉塞感を破る策はあるか
(1)日本、「サウス」仲間に鎖国発想脱せ 経験・技術はチャンス
日本貿易会の安永竜夫会長は「かつての日本は他国の長所を取り入れるのが得意だった。グローバルに成長するため、内向き志向から脱するときだ」と指摘する。グローバルサウス(新興・途上国)との関係など「外交戦略」をテーマに話を聞いた。…記事を読む
(2)財源なきトンデモ社会保障論、正論いわぬ与党にも責任
医療経済学を専門とする一橋大の高久玲音教授は「社会保障は負担する能力に応じて払う『応能負担』の改革が必要だ」と強調する。現役世代に偏る負担を是正し「年齢にかかわらない自己負担のあり方を考える必要がある」と提起する。「社会保障」の観点から取り組むべき課題をたずねた。…記事を読む
(3)「資産運用立国」の旗降ろすな 資金循環が成長底上げ
米リサーチ・アフィリエイツのクリス・ブライトマン最高経営責任者(CEO)は現預金に偏る日本の金融資産を企業への投資に向かわせることで「企業価値向上の恩恵が家計に還元され更なる投資や消費につながる好循環をつくれば、成長を底上げできる」と話す。「投資大国」をめざす改革の継続に期待を寄せる。…記事を読む
(4)物価高の許容、成長に必要 上がらぬ実質賃金は政府責任
連合の芳野友子会長は「モノの値段が下がるというのは労働者の価値の低下につながることだ。だから私たちは物価が一定程度上がるということを認めなければならない」と訴える。「賃上げ」を成長の好循環につなげるために必要なマインドセットを提案する。…記事を読む
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