【リマ=三木理恵子】石破茂首相は16日(日本時間17日)、訪問先のペルーで韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領と会談した。日韓関係を安定させ、首脳が相互往来する「シャトル外交」を活発にすると確認する。米国を含む日米韓の枠組みも維持・強化していくと申し合わせる。
両首脳は10月にラオスで国際会議にあわせて初対面した。今回もアジア太平洋経済協力会議(APEC)の首脳会議にそろって出席しており、2カ月連続で会談した。
米大統領選でトランプ前大統領が勝利したのを踏まえ、日韓、日米韓の協力体制をこれからも強固にする方針を話し合うとみられる。
2025年に日本で日中韓首脳会談を予定しており、尹氏の来日に向けた連携も確かめる。首相の早期訪韓も議題にする。
日韓関係は元徴用工問題などで長らく悪化していた。22年に就任した尹氏と岸田文雄前首相が課題に対応し、シャトル外交も12年ぶりに復活した。バイデン米政権がアジアの安定に日韓関係の改善が必要だと修復を呼びかけたのも後押しした。
日韓はともに米国と同盟関係にあり、米軍が国内に駐留するのも共通する。トランプ氏の大統領就任を前に、アジアの安全保障体制に米国の関与を引き続き求めていく考えを首脳間で共有する。
会談で25年の日韓国交正常化60年に向けて、経済や人的交流の分野で具体的な協力案件を検討すると合意する。
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