日米豪3カ国は17日、オーストラリア北部ダーウィンで防衛相会談を開き、平時から自衛隊と米豪両軍の運用面の調整を担う「日米豪防衛協議体」の新設で合意した。会談後に共同声明を発表し、3カ国の水陸両用訓練を新たに豪州で行うなど、部隊の相互派遣の活発化も打ち出した。
共同声明は東・南シナ海での中国の海洋進出に「深刻な懸念」を表明した上で、「3カ国のパートナーシップが地域の安定堅持に果たす重要な役割を認識する」と強調。新設する協議体に関し「3カ国で政策調整し、地域の安全保障問題と緊急事態について協議する」と記した。閣僚や実務者などそれぞれのレベルで調整の緊密化を図る。
協議体新設は、多国間主義を嫌うトランプ次期米大統領の就任を来年1月に控え、3カ国の協力の「制度化」を図る狙いもあるとみられる。
日米豪防衛相会談に臨む中谷元・防衛相(左から2人目)、米国のオースティン国防長官(右から2人目)、オーストラリアのマールズ国防相(中央)=17日、豪州北部ダーウィン(防衛省ホームページより)
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