記者会見する国民民主党の玉木代表(19日、国会内)

国民民主党の玉木雄一郎代表は19日の記者会見で、自民、公明両党との経済対策の協議のメドを20日にもつける必要があると述べた。「20日ぐらいには方向性が出ないと難しい。きょう、あすが山場で正念場にさしかかっていると思うので注意深く見守りたい」と語った。

政府は経済対策を月内にもまとめる。玉木氏は「聞いているのは、22日に閣議決定したいとの方針から逆算してやっている」と明かした。20日までに3党の協議を進めて21日に与党側の党内手続きに入る日程の想定を示した。

玉木氏は経済対策で所得税の「103万円の壁」や「年収の壁」への言及がない場合は「これ以上協議を続けることは難しい」と明言した。所得税の非課税枠103万円の引き上げ額は「現時点においては178万円を譲るつもりはない」と従来の考えを強調した。

非課税枠の内訳は基礎控除が48万円、給与所得控除が55万円で合計すると103万円になる。玉木氏はフリーランスなどの課税対象所得を減らすために「基礎控除を目いっぱい広げることをベースに政府・与党と交渉したい」と説明した。

自民、公明、国民民主3党の政調会長は18日、経済対策について協議した。国民民主の浜口誠政調会長は所得税の「103万円の壁」やガソリン減税への対応を明記しなければ「前に進めない」と要求し、19日に再協議する。

自公両党が15日に国民民主に提示した経済対策の原案は「103万円の壁」に直接言及しなかった。「家計を温め、生活者が豊かさを実感できるよう幅広い方策を検討することも必要である」との記述にとどめていた。玉木氏は19日「原案はゼロ回答だ」と断じた。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。