【リオデジャネイロ=三木理恵子】石破茂首相(自民党総裁)は19日夕(日本時間20日午前)、所得税を納める必要が生じる「年収103万円の壁」をめぐり、引き上げを主張する国民民主党と意見集約をめざす考えを示した。「労働供給や税収にいかなる影響を与えるか様々な指摘がある。丁寧に協議を進めたい」と語った。
訪問先のブラジル・リオデジャネイロで開いた内外記者会見で説明した。
自民、公明両党は19日に国民民主を含む3党の政調会長で協議した。「103万円の壁」の引き上げや上乗せしている旧暫定税率の廃止を含むガソリン減税に関し、税制改正で「引き続き議論する」との記載を盛った経済対策の案を示した。
国民民主は党内論議を経て20日に改めて3党で協議して合意をめざす。
首相は政治改革を巡り、使途の公開が必要ない政策活動費について「廃止を含めた議論を党に指示している。国民の信頼確保に資するよう早急に結論を得たい」と述べた。
政治資金をチェックする第三者機関の設置に関しても発言した。「プライバシーや秘密保護のため公開が困難な場合に、妥当性を中立的な立場から厳格に判断することが求められる」と話した。
外国人や外国法人による政治資金パーティー券の購入規制について「自民党でも厳しい安全保障環境を踏まえ率先して議論してきた課題だ。検討が進められており適切な対応が必要だ」と言及した。
自民党はこうした項目を盛り込んだ政治資金規正法の年内改正をめざす。
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