自民、公明、国民民主の3党は20日、政府・与党が22日の閣議決定をめざす総合経済対策に合意した。所得税がかかる年収の最低ライン「103万円の壁」の引き上げや、ガソリン減税の検討を経済対策に明記することで、与党が国民民主に譲歩した。

 3党の政調会長は20日、国会内で会談した。経済対策の合意とあわせ、裏付けとなる今年度補正予算について「年内の早期成立を期する」と明記した政党間合意の文書も交わした。少数与党の自公が国民民主から合意を得たことで、28日召集の臨時国会に提出される補正予算案の成立に向け、大きく前進した形だ。

 3党の政調会長会談は12日から始まり、この日で5回目。19日の前回会談で、自公が国民民主に歩み寄る形で、「『103万円の壁』については、税制改正の中で議論し引き上げる」と経済対策の修正案に明記。ガソリン減税についても「自動車関係諸税全体の見直しの中で検討し、結論を得る」と入れた。このほか国民民主が衆院選で掲げた「手取りを増やす」との文言も盛り込んだ。(伊沢健司)

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