◆年末の税制改正大綱への反映目指す
(上段左から)国民民主党の浜口政調会長、古川税調会長、(中段左から)自民の後藤税制調査会小委員長代理、宮沢税調会長、(下段左から)公明の赤羽税調会長、竹内税調副会長(佐藤哲紀撮影)
3党の政調会長が国会内で会談し、経済対策に「『103万円の壁』については2025年度税制改正の中で議論し引き上げる」と書き込むことを決めた。国民民主の要望では、ガソリン減税についても「自動車関係諸税全体の見直しに向けて検討し、結論を得る」と記載する。 20日に始まった3党の税制調査会長による協議の中で、引き上げ幅などの詳細を検討する。年末までにまとめる税制改正大綱への反映を目指す。 3党は、経済対策を裏付ける2024年度補正予算案について「年内の早期成立を期する」などとする合意文書も締結した。国民民主の浜口誠政調会長は「求めていた内容を最大限配慮いただいた」と評価。補正予算案に関しては「経済対策が着実に実行されれば、反対することにはならない」と記者団に語った。 衆院選で少数与党となった自公両党は、補正予算案成立への協力を得るため、国民民主との協議を重ねてきた。自民の小野寺五典政調会長は「自公で過半数に満たない中で、野党の意見をよく聞いて協力を得ていくことが基本になる」と述べた。年収の壁 一定の年収額になると税金や社会保険料の負担が生じ、この年収の境目が「壁」と呼ばれる。働く時間の抑制につながり、企業側にとっては人手不足の要因になっている。所得税が発生する「103万円の壁」については、国民民主党が最低賃金の上昇率に合わせて178万円に引き上げるよう要求している。社会保険料では「106万円の壁」や、従業員が50人以下の企業に勤める人の「130万円の壁」がある。
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