会談の冒頭、中谷大臣は、先の石破総理大臣と習近平国家主席による日中首脳会談で建設的かつ、安定的な関係を構築していく方向性を確認したことに触れたうえで「防衛当局間で率直な意思疎通を重ねることは極めて重要だ」と述べました。
これに対し、董国防相は「議論することは、中日関係と地域の平和に重要な意義を有する」と応じました。
また中谷大臣が、ことし8月の中国軍機による日本の領空侵犯に重ねて抗議し、再発防止を求めるとともに、中国の軍事活動の活発化などに深刻な懸念を伝えた一方、董氏は、台湾や沖縄の尖閣諸島をめぐる日本の行動が懸念だとの認識を示しました。
そのうえで両氏は、安全保障上の懸案があるからこそ意思疎通が重要だとして、両国の防衛当局間のホットラインを適切に運用するとともに、2019年以来、途絶えている部隊間交流の再開に向けて、対話を進めていくことで一致しました。
中谷防衛相「懸念を主張しつつ対話重ねること重要」
中谷防衛大臣は、訪問先のラオスで記者団に対し「軍事活動の活発化に対して、深刻な懸念を改めて表明し、危機感を率直に伝えた。主張すべきは主張しながら対話を重ね、建設的かつ安定的な関係を構築することが重要だ」と述べました。
その上で、各国国防相らとの一連の会談を振り返り「安全保障環境が一層、厳しさを増していると実感した。同盟国・同志国と緊密に連携しながら、課題に対応していきたい」と述べました。
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