石破茂首相は来年1月前半に韓国を訪問し、尹錫悦大統領と首脳会談を実施する方向で調整していることが分かった。来年は日韓国交正常化60周年の節目。首脳同士の相互訪問「シャトル外交」の活発化を狙う。首相にとって、国際会議に合わせた海外出張を除き、初めての2国間外交を目的とした最初の訪問国となる。複数の日韓外交筋が28日、明らかにした。

 今月に新潟県佐渡市で開かれた世界文化遺産「佐渡島の金山」の労働者追悼式に韓国側が参加しなかった経緯がある。首相の訪問は、改善した韓国との関係を重視する姿勢を改めて示し、歴史問題を巡る対立拡大を防ぐ意向だ。

 首脳会談では、国交正常化60周年を巡る記念事業や民間を含む交流促進について協議する。北朝鮮の核・ミサイル開発や、北朝鮮のロシア派兵などロ朝の軍事協力に対し緊密に連携する方針を改めて確認。多国間協力に後ろ向きなトランプ次期米大統領の就任後も、日米韓3カ国が協力する重要性を申し合わせる。尹氏の早期来日に関しても話し合う可能性がある。

 首相訪韓は、来年1月の通常国会召集前に実施する意向。

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