自民党派閥の裏金問題をめぐり、安倍派(清和政策研究会)の有力幹部「5人衆」の代表格だった萩生田光一元政調会長が18日午後、衆院政治倫理審査会(政倫審)に初めて出席した。安倍晋三元首相の最側近でも知られる萩生田氏が語ったことは。

 今年2~3月に開かれた政倫審では、「5人衆」に数えられる松野博一元官房長官、西村康稔元経済産業相らが出席したが、萩生田氏は派閥の実務を取り仕切る事務総長を経験していなかったことを理由に、出席が見送られていた。

 組織的な裏金作りはいつ、誰の指示で始まったのか。政治資金パーティー券の販売ノルマ超過分を還流(キックバック)する仕組みは安倍氏の指示でいったん廃止されたのに、安倍氏の死去後に再開を決めたのは誰か。これまでの政倫審や元会計責任者の裁判を経ても、なお全容解明には至っていない。

 安倍派の形式上のトップは座長だった塩谷立氏が務めていたが、萩生田氏は安倍氏との近さもあり「別格の立ち位置」(派中堅)と見られてきた。石破政権とは距離を置いており、10月の衆院選も非公認での戦いを余儀なくされた。政権側も国会での萩生田氏の説明に、大きな関心を寄せている。

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