自民党の派閥裏金事件を受けた政治資金規正法改正を巡り、与野党の実務者らが12日、NHKの討論番組で意見を交わした。自民は先にまとめた与党案について「法違反の根絶につながる」と効果を強調。野党は「抜け道が並んでいる」「国民を小ばかにする内容」などと酷評した。
自民作業部会座長の鈴木馨祐氏は「再発防止の観点に立ち、必要な改正を進めていく」と説明。立憲民主党の落合貴之氏は、政治資金パーティー券の公開基準引き下げや、政策活動費の使途公開の具体策が与党案に明示されていないことに関し「現状から変わらない」と批判した。日本維新の会の青柳仁士氏も「企業・団体献金(見直し)を完全にスルー(無視)し、政策活動費は具体策ゼロだ」と述べた。
鈴木氏は政策活動費の使途公開について、「台湾との関係(の議員外交)や野党対策も含め必要とされるものがある。オープンが現実的なのか」と慎重な考えを示した。国民民主党の古川元久氏は「危機意識が本当に欠けている。国民の不信は払拭できない」と自民の姿勢を指弾した。
共産党の塩川鉄也氏は「企業・団体献金を禁止し、企業・団体のパーティー券購入も禁止する」と訴えた。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。