自民党は12日、派閥裏金事件を踏まえた政治資金規正法改正について、党としての案をまとめないまま、公明党との協議を始める方向で検討に入った。規正法改正に関する作業部会座長の鈴木馨祐衆院議員が明らかにした。来週中にも与党協議をスタートさせ、見解を一定程度すり合わせた上で、野党を交えた協議に臨む日程を描いている。
鈴木氏は党本部で記者団に「案を党として取りまとめることは今の時点で検討していない」と言明。「(与野党が)それぞれの意見を出し合いながら形を作っていく」と述べ、柔軟な姿勢で協議するのが狙いだと説明した。
ただ、自民が独自案を持たずに法改正の協議に臨むのは異例。今回の規正法改正は同党の事件が契機だけに、野党などから批判が出る可能性がある。自民内からも「基本的には党の案をつくるべきだ」(渡海紀三朗政調会長)と疑問視する声が上がっている。
自民党の会合であいさつする政治資金規正法改正に関する作業部会座長の鈴木馨祐衆院議員(中央)=12日午後、東京・永田町の同党本部
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