立憲民主党は少子化対策の財源をめぐり医療保険料と合わせて徴収する「支援金」の代わりに日銀が保有する上場投資信託(ETF)の分配金を充てる法案を提出する。14日のNHK番組で立民の石川香織氏が明らかにした。
支援金の徴収は2026年度から段階的に始め、28年度に1兆円程度を見込む。医療保険に上乗せして取る仕組みで、労使折半で負担する。「事業主の負担も大きくなり、本来は賃上げの原資になるはずだ。仕組み自体がおかしい」と指摘した。
石川氏は「医療保険制度を使うのではなく、立民はETFの分配金を代替財源として活用する法案を提出する予定だ」と発言した。
政府は支援金の負担額に関し「実質的な負担は生じない」と説明してきた。医療や介護の歳出改革によって社会保険料の伸びを抑えることに加え、賃上げを進めることで所得が増えるため、その範囲内では負担が生じないとしている。
日本維新の会は支援金制度の廃止などを盛った修正案を提出する方針だ。維新の金村龍那氏は「ステルス増税としか言いようがない。何かの中に含めて、という財源の求め方は厳しく律するべきだ」と語った。
自民党の鈴木憲和氏は「政府はわかりやすくシンプルに伝えてほしい」と注文を付けた。「少子化は国全体で乗り越えないといけない課題なので、全ての世代の負担で支えるのはあるべき姿だ。法人からの拠出は大変意義がある」と語った。
【関連記事】
- ・子育て支援金、共働きで月2000円負担も 現役世代に重荷
- ・子育て支援、自営業は年収600万円で月800円負担 政府
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。