16日に告示される衆院東京15区補選で、新人の作家乙武洋匡氏(48)が8日、東京都江東区で記者会見し、無所属で立候補する意向を表明した。

衆院東京15区補選への立候補を表明する乙武洋匡氏=東京都江東区で

◆無所属だが「ファーストの会とともに戦っていく」

乙武氏は、小池百合子都知事が特別顧問を務める地域政党「都民ファーストの会」設立の「ファーストの会」の副代表。会見場にも小池知事との2連ポスターが多数張られていた。 乙武氏は、ファーストの会公認ではなく無所属で立候補する理由を「まっさらな状態で勝負をする方が、政治不信という状況が蔓延している中では相応しいのではないか」と説明した。 自民党の裏金事件に関しては、「非常に強く憤っている。これから党として、どのように反省し、本当に立て直しができるのかが問われている」と述べた。 自民党は既に乙武氏を推薦する方針を発表している。乙武氏は「大変ありがたく思っている」とした上で、「現時点では、どの政党にも推薦依頼を出していない」と強調。「政治で最も大切なことは政策であるべきだ。私が提示した政策を見て、うちの政党でぜひ推薦したいという思いを抱いていただけるなら、誠心誠意お話をさせていただいたい」と話した。 一方で、ファーストの会については「ぜひ推薦していただきたい。基本的にはファーストの会とともに戦っていくという思いでいる」とも語った。

◆過去の女性問題「あらためて深くおわび」

乙武氏を巡っては、2016年に週刊誌で5人の女性と不倫していたとのスキャンダルが報じられた過去がある。これについては「今振り返っても恥じ入るばかりで、深く反省もしている。多くの皆さんの信頼を失い、ご迷惑をおかけもした。あらためて深くおわびしたい」と陳謝した。

◆他の立候補予定者は…

東京15区には他に、日本維新の会の新人金沢結衣氏(33)、参政党の新人吉川里奈氏(36)、政治団体「日本保守党」の新人飯山陽氏(48)、元自民党衆院議員の秋元司氏(52)、元格闘家で参院議員の新人須藤元気氏(46)、立憲民主党新人の元江東区議酒井菜摘氏(37)が出馬表明している。共産党は新人小堤東氏(34)の擁立を取り下げ、立民の酒井氏の支援に回る。 乙武氏は質疑応答で、過去の女性スキャンダルについて謝罪したほか、自民党や公明党などとの距離感について語った。 ▶【次ページ】記者会見での主な質疑 に続く 前のページ
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