衆院政治改革特別委員会で答弁する自民党の藤井比早之氏(衆議院インターネット審議中継より)

自民党派閥の政治資金裏金事件を受けて与野党が提出した政治資金規正法改正案を巡り、23日午前の衆院政治改革特別委で初の与野党論戦が行われた。 立憲民主党などは自民案が政治資金パーティー券の購入者名の公開基準を「10万円超」(現行は「20万円超」)とし、「5万円超」への引き下げを求めた公明党と折り合えなかったことを踏まえ、なぜ10万円超としたのか追及。自民の法案提出者は「切りがよく、分かりやすい」などと説明した。(佐藤裕介) 「なぜ5万円だったらだめで、10万円だったらいいのか」 立民の柚木道義氏の質問に、自民の法案提出者として答弁に立った藤井比早之(ひさゆき)氏は「寄付とは異なり対価の性格もある」「切りがよく、分かりやすい」など答えた。

◆政策活動費で自民「公開に馴染まないものある」

衆院政治改革特別委で答弁する自民党の鈴木馨祐氏(衆議院インターネット審議中継より)

自民の法案提出者の鈴木馨祐氏は、自民案が企業・団体献金を禁止していない理由について「政党が量的、質的制限の範囲内で寄付を受けるのが不適切とは考えない」と説明。政策活動費を巡っては「公開になじまないものが存在するのも事実」とも述べ、全面的な使途公開には否定的な考えを改めて示した。 立民と国民民主党などが共同提出した案と日本維新の会の案は、企業・団体献金の禁止を盛り込んでいる。 改正案を巡っては、与野党による修正協議が今後本格化する。鈴木氏は、自民案の見直しについて「(各党の意見を踏まえ)真摯に対応したい」と述べた。 各党の法案提出者への質疑は24日も行われる。27日には有識者らへの参考人質疑がある。

政治資金規正法改正案 与党案の提出に公明党は加わらず、自民党が単独で提出した。立憲民主党は国民民主党、衆院会派「有志の会」と共同で提出。政治資金収支報告書の虚偽記載などに政治家本人も責任を負う「連座制」のや導入、使途公表が不要な政策活動費の禁止を盛り込んだ。日本維新の会も独自案を提出した。立民、国民などの案と維新案は、企業・団体献金の禁止も掲げている。



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