◆「じゃあコピーとって渡すのか!」
審議では、共産党の伊藤岳氏(埼玉選挙区)が、マイナンバーカードの偽造問題を受け、マイナカードの本人確認を一時的に停止する考えはないのか聞いたところ、河野氏は「じゃあ健康保険証のコピーをとって渡すのが本人確認だと言いたいのか!」と、徐々に不満がエスカレート。共産党の伊藤岳氏の質問に声を荒げて答弁する河野デジタル担当相(参議院インターネット審議中継より)
マイナカードのICチップ読み込みが最も厳格な本人確認だと強調し、「それをやめろと言うなら、どうやって本人確認を厳格にやれというのか、まずそれを言ってくださいよ!!」と語気を強めた。 伊藤氏が「そんなに声を大きくしないでください」と要求。それを受けて委員長席の長谷川氏が「私から言うのもなんですが、大臣、穏やかによろしくお願いします」となだめると、河野氏も思わずほおを緩めて「代替案をお示しいただかなければ」と言い直した。伊藤氏は、これまで通り健康保険証や運転免許証での本人確認を提案した。 長谷川氏を巡っては、飛行機内で客室乗務員を大声で怒鳴っていたことや、北海道や札幌市などの職員に対しても威圧的な言動をとっていたことが問題になったばかり。さらに中央省庁の官僚へのパワハラ疑惑も浮上し、一連の問題で特別委の審議に影響がでていた。◆与野党「ハラスメント容認しない」
委員長を務める参院地方創生・デジタル特別委で自身の威圧発言問題などについて陳謝する自民党の長谷川岳氏(千葉一成撮影)
長谷川氏は委員会の冒頭、自らの不祥事について発言。「自分の行き過ぎた言動や対応を猛省している」と陳謝した。 自民党の山本啓介氏は「わが会派としても、あらゆる、いかなるハラスメントも容認しない立場だ」と苦言。立憲民主党の岸真紀子氏も「本日の審議を行うからといって、(長谷川氏の)ハラスメントを容認したわけではない」と述べ、今後も真摯(しんし)に対応するよう求めた。 鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。