自民党の財政規律派が主導する財政健全化推進本部がまとめた提言の素案が24日判明した。基礎的財政収支(プライマリーバランス)を2025年度に黒字化する政府目標を「堅持」と明記。その上で、26年度以降も継続的に黒字幅を確保し、債務残高の国内総生産(GDP)に対する比率を「引き下げていくべきだ」と強調した。自民党積極財政派の黒字化に「断固反対」とする提言と逆方向で、今後の党内での調整が注目される。 政府が6月ごろに策定する経済財政運営の指針「骨太方針」への反映を目指す。 積極財政派が中心の財政政策検討本部との対立は鮮明だ。ただ今回判明した財政健全化推進本部の素案は、歳出改革を訴える一方で「経済成長と財政健全化の二兎を追う」とも記し、積極財政派に配慮を示した。 素案はまた、日銀が3月に金融政策の正常化に踏み出した後、長期金利が1%程度まで上昇していることに言及。金利上昇は国債の利払い費の増加につながる。今後の財政運営で「もはや低金利を当然の前提とすることはできなくなりつつある」と警鐘を鳴らした。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。