前世代品に比べ性能は最大4倍、電力効率は20%改善する

英半導体のアームは9日、端末内でデータを処理する「エッジAI(人工知能)」を効率化する半導体の回路設計(IP)を発表した。前世代品に比べ演算性能は最大4倍、電力効率は20%改善する。産業機器や民生用カメラなど大規模な計算能力を持たない製品でも、センサーで集めた情報を統合したり、映像を解析したりする機能を備えやすくする。

新たに販売する「Ethos-U85」は、機械学習などの演算を担う半導体向けのIPだ。CPU(中央演算処理装置)などの演算装置を助ける「アクセラレーター」にあたる。パソコンやスマートフォンのような大規模なCPUを持たない産業機器などの端末でも、AI関連の処理を効率的にこなせるようにする。

アームの応用技術部、中島理志ディレクターは「エッジ(末端機器)側AIに求められる小型化、低コスト化を目指すIPだ。AIの開発を加速するのに必要なソフトウエア環境なども提供する」と話す。ほかの半導体と組み合わせて、画像分類や音声アシスタントなどの機能を簡単に検証し、商品化できる仕組みも提供する。

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