島根大学医学部付属病院(島根県出雲市)は、整形外科病棟で電動式の自動運転車いすを導入した。病棟からリハビリ室まで、看護師らの付き添いなしで患者が移動できる。医療スタッフの業務負担を軽減し、より質の高い医療の提供につなげる。
このほどWHILL(ウィル、東京・品川)製の自動運転車いす1台を導入した。タッチパネルで行き先を設定するだけで、複雑な操作は不要。時速約2キロメートルで走行し、衝突を回避する機能も備える。患者が降りた後は所定の位置に自動で戻る。
昨年、同病院内で試験導入し、一定の効果と安全性が確認できたため導入を決めた。自動運転車いすを病棟で導入するのは、全国の国立大学病院で初めてという。利用状況を見て、他の病棟などでの導入も検討する。
同病院によると、看護師らから「搬送業務が忙しく、本来の業務に専念できない」との声が上がっていたという。リハビリ室に通う患者が待たされるケースも頻発していた。「病院スタッフの働き方改革を進め、より質の高い医療の提供につなげたい」(椎名浩昭病院長)としている。
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