新旧知事による事務引継式に臨む木村氏㊨と蒲島氏(16日、熊本市)

熊本県知事に16日就任した木村敬氏は同日、初めての記者会見を開いた。同県菊陽町で半導体受託生産の世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)の国内第1工場が開所するなど半導体関連産業の集積が進むことに関し「渋滞対策と地下水保全という、県民の2つの懸念解消に向け、庁内に横断的対策本部を2つ設置する」との考えを示した。

木村知事はTSMC進出や半導体関連産業集積について「熊本が元々持っていた産業分野の強みに国策がはまった」との見方を示し、引き続き産業振興に取り組む姿勢を強調した。一方で、渋滞の悪化や地下水保全について県民の不安は大きいとした上で「庁内横断的な組織立ち上げへ、中身や時期など詰めていく」と述べた。

2016年4月の熊本地震の2度目の激震「本震」から16日で8年となったことについて「当時、寝ずに対応した地震の経験が原点。県民の命と暮らしを守る」と述べた。また記者会見に先立ち、蒲島郁夫前知事と事務引継式も開いた。

総務省出身の木村氏は、3月の熊本県知事選に初当選。4期16年にわたった蒲島郁夫知事による県政を、副知事として支えてきた。

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