【動画】北海道・知床半島の羅臼沖に生息する巨大なタコ=山本智之撮影

 北海道・知床半島の羅臼町沖に巨大なタコが姿を現し、全国各地から訪れるダイバーの目を楽しませている。

 「世界最大のタコ」として知られるミズダコ(マダコ科)で、国内では主に東北地方沖から北海道にかけて分布する。大きな個体は、腕を広げると3メートルを超す。海中で太い腕をくねらせる姿は迫力があり、「海の怪物」を思わせる。

 水温が上がるこの時期は活発に動き回り、沿岸の浅い海でも姿がよくみられる。ただ、ダイバーが不用意に近づくと、水中マスクに吸盤をピッタリと貼り付けられてしまうこともあるという。知床ダイビング企画の関勝則代表は「ミズダコの吸盤の力は、非常に強い。油断はできません」と話す。

 羅臼沖では夏、メスが岩の奥などに卵を産み付ける。赤ちゃんが孵化(ふか)する翌年の春まで、ひたすら卵を守り続けるという。(山本智之)

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