宇宙航空研究開発機構(JAXA)が昨年から今年にかけて複数回のサイバー攻撃を受けていたことが21日、分かった。関係者によると、中国系ハッカーによる攻撃とみられる。大量のファイルが閲覧され、その中には秘密保持契約を結ぶ外部の企業や機関の情報も含まれていた可能性がある。
JAXAは「詳細は調査中。(不正アクセスされたネットワークでは)ロケットや衛星の運用、安全保障に関わる機微な情報は含まれていない」と説明している。
関係者によると、昨年6月に攻撃を受けたサーバーにはJAXA職員の個人情報などが保存され、この情報を基により機密性の高い文書などにも不正アクセスされたことが考えられる。外部から内部のネットワークに接続するVPN(仮想専用線)の脆弱性を突かれたとみられる。被害状況を調査していたが、今年になっても複数回のサイバー攻撃を受けた。
JAXAを巡っては、2016年と17年にも中国による情報窃取目的とみられるサイバー攻撃の標的とされたことがある。
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