日本財団と東京大は21日、南鳥島(東京都小笠原村)周辺の排他的経済水域(EEZ)内で行った調査で、水深五千数百メートルの海底にニッケル、コバルトなどのレアメタルを豊富に含む海底鉱物資源「マンガンノジュール」(マンガン団塊)が大量にあるのを発見したと発表した。100キロ四方の調査海域での総量は約2億3400万トンと見積もられ、含まれるコバルトとニッケルは国内消費量のそれぞれ75年分、11年分に相当する。
採取や精錬などのコストを踏まえても商業化可能な資源量だといい、日本財団などは早ければ来年度中に、1日2500トン規模の採取実証を行う。
マンガンノジュールは、石やサメの歯などを核に海水中の鉄やマンガンの酸化物が付着して成長した直径数~十数センチの球状の塊。マンガンや銅のほか、リチウムイオン電池などに不可欠なレアメタルを高濃度で含む。
南鳥島周辺海域で見つかった海底資源のマンガンノジュールを手にする東京大大学院の加藤泰浩教授(中央右)と日本財団の笹川陽平会長(同左)ら=21日午後、東京都港区
南鳥島周辺海域で見つかった海底資源のマンガンノジュール=21日午後、東京都港区
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