ローツェの半導体ウエハー搬送システム

半導体ウエハー搬送装置を手掛けるローツェは、米国の半導体製造装置メーカー、ナノバース・テクノロジーズを連結子会社化すると発表した。7000万ドル(約110億円)を投じて第三者割当増資を引き受け、持ち株比率は33%となる。ナノバースは高機能な製造装置を手がけ、半導体市況が回復する中で成長を見込めると判断した。

ローツェの出資比率は第2位の株主となるが、同社の関連会社の持ち分と合わせると過半に達するもようだ。実質的に支配が及ぶと判断して近く連結子会社とする。

ナノバースは2022年7月の設立で米オレゴン州に拠点を置く。半導体製造装置の開発や製造、販売を手がけており、23年12月期の売上高は5200万円だった。

複数のチップを立体的に組み合わせ、1枚の巨大なチップのように扱うチップレット集積を実現する技術「アドバンストパッケージ(先端パッケージ)」に強みを持つ。同技術に用いる製造装置を開発している。

開発中の装置にはローツェの搬送装置を組み入れている。同社からは取締役を派遣しているほか、貸し付けも行っている。

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