KADOKAWAは28日、ランサムウェア(身代金要求型ウイルス)を含むサイバー攻撃による情報漏洩を確認したと発表した。取引先や社内の情報の一部が外部に流出していた。同社は専門機関の支援を受け調査を続けており、7月中には調査結果に基づく正確な情報が判明する見通しとしている。

同社へサイバー攻撃を仕掛けたとする組織が公開した情報を確認したところ、同社で保有する情報の一部が漏洩していた。取引先については、楽曲収益化サービスを利用している一部クリエイターの個人情報、一部の元従業員が運営する会社の情報、取引先との契約書や見積書などの漏洩が確認された。社内情報についてはドワンゴ全従業員の個人情報や社内向け文書などが含まれている。

顧客のクレジットカード情報は社内でデータを保有しておらず、「KADOKAWAからの情報漏洩は起こらない仕組み」と説明している。

KADOKAWAは同日、情報漏洩に関する問い合わせ専用窓口を設置した。「関係するすべての皆様に多大なるご心配とご迷惑をおかけし、重ねて深くおわびする」とした。

同社へのサイバー攻撃を巡っては、「BlackSuit」を名乗るハッカー集団が27日、ダークウェブ(闇サイト群)に犯行声明を出した。同社の契約書やサービスの利用者の情報など1.5テラバイトのデータをダウンロードしたと主張している。

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