ヤン・ソギルさんは大阪市で生まれ、高校を卒業したあと会社の経営に失敗してタクシー運転手として働き、1981年にその経験を書いた「狂躁曲」を発表して本格的に作家としての活動を始めました。

この作品は1993年に公開された崔洋一監督の映画「月はどっちに出ている」の原作となりました。

また、1998年に発表した「血と骨」は、韓国 チェジュ(済州)島出身の父親をモデルに、暴力と欲望にまみれた男の一生を描いた作品で、山本周五郎賞を受賞したほか、2004年に崔洋一監督によってビートたけしさんの主演で映画化され、日本アカデミー賞最優秀監督賞を受賞しました。

その後も、タイの人身売買や児童買春を取り上げた「闇の子供たち」や、大阪の軍需工場跡を舞台に戦後の在日韓国・朝鮮人社会を描いた「夜を賭けて」などの作品を発表しました。

関係者によりますと、ヤンさんはことし1月、誤えん性肺炎のため都内の病院に入院し、療養していましたが、29日朝、老衰のため亡くなったということです。

87歳でした。

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