三菱重工業と日本ガイシは18日、アンモニアから水素を効率よく取り出す技術の開発を始めたと発表した。アンモニアを分解すると水素と窒素の混合ガスが生じるが、水素だけを省エネルギーで分離できるようにする。アンモニアは水素エネルギーを輸送したり貯蔵したりする媒体として活用される。脱炭素の推進に向け、水素エネルギーを効率よく取り出す技術の確立が求められている。

4月から始めた。日本ガイシの持つ物質を分離する膜の成膜技術と、アンモニアの製造プラントで多くの納入実績を持つ三菱重工のノウハウを生かし、2020年代後半の事業化を目指す。

アンモニアは水素と窒素で構成される。分離すると水素を取り出すことができる。水素をそのまま扱うより安全かつ大量に輸送したり貯蔵したりできる「水素キャリア」として注目されている。

三菱重工は日本触媒と共同でアンモニアを効率よく分解する技術の開発も進めている。日本ガイシと開発する技術を組み合わせ、アンモニアを中核媒体とした水素サプライチェーン(供給網)の構築を目指している。

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