科学技術振興機構(JST)は5日、政府が設置した10兆円規模の「大学ファンド(基金)」の23年度運用実績を発表した。株式や債券などの収益額は9934億円、株式配当や利息を含めた当期純利益は1167億円で黒字だった。円安などが影響し、収益率は10%。世界最高水準の研究力を目指す「国際卓越研究大学」制度で、最初の認定校を助成する財源は確保できた。
大学ファンドは、政府が拠出する資金を元手に、JSTが金融機関に委託するなどして株式や債券を運用。22年3月に運用を始め、22年度は収益額が604億円の赤字だったが、大学への拠出原資となる当期純利益は742億円の黒字を確保していた。
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