絶滅の恐れがあるオガサワラシジミ=矢後勝也博士撮影

兵庫県立大学などの研究チームは保護し飼育していた絶滅危惧種のチョウ「オガサワラシジミ」が繁殖しなくなった原因を突き止めた。近親交配の繰り返しによる遺伝的多様性の減少が原因で繁殖できなくなっていた。絶滅危惧種を生息域外で保護する際、方策の検証に役立つという。

オガサワラシジミの野生個体は外来生物の影響などで減り、2020年以降発見されていない。16年に交尾済みの雌を2匹保護して飼育を始めたが、20年には繁殖しなくなった。遺伝的多様性が野生に比べて2割程度まで減っており、卵のふ化率は10%以下になったほか、精子ができない個体もみられた。

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