世界各地で危険な暑さが相次いでいることを受け、国連のグテーレス事務総長は25日(日本時間26日未明)、「世界は気温上昇という課題に立ち向かわなければならない」との声明を発表した。被害を減らすための対策の必要性も訴えた。

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 同日国連が発表した報告書によると、国際労働機関(ILO)の調査で、世界の労働人口の7割にあたる約24億人が危険な暑さにさらされ、熱中症などで年間1万9千人の労働者が亡くなっていることが判明。暑さによる休校などで、世界の8千万人の教育へも影響が出ているという。

 グテーレス氏は報告書で「世界は暑さ対策の戦略を必要としている」と指摘。各国政府や関係者を巻き込み、暑さの影響を減らす対策を考える必要があると訴えた。温暖化を止めるため、全ての国で化石燃料の削減を加速することも求めた。

 報告書によると、今夏は世界各地で50度を超える気温が観測されており、米国のデスバレーで53.9度、クウェートのジャハラーでは53.1度を記録した。(市野塊)

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