PwCジャパングループはEUのAI規制法への対応で幅広い支援策を用意する=ロイター

PwCジャパングループは31日から、欧州連合(EU)で運用が始まる人工知能(AI)規制法について企業向けの対応支援を始める。AIに対する世界初の包括的な規制法であることなどから、そもそも対応が必要かどうかの状況把握から、実際に事業ごとの具体的な対策まで幅広い支援策を用意する。

EUのAI規制法は8月1日から段階的に施行される。今後、追加のガイドラインなどが公表される見通しだ。PwCジャパンのサービスでは、AI規制法の中でまず企業のAIシステムがどう分類されるかを見定めるための支援をする。分類には許容できないリスク、ハイリスク、特定の透明性が必要なリスクなどがあり、どこに該当するかによって対策が変わる。

分類後は、AIの提供について欧州の現地法人が担う場合はグループ会社のガバナンス(企業統治)の強化策などを提案する。日本法人で開発したAIを欧州で展開する場合はAIに対する要求事項が守られているかといった調査・支援もする。日本法人がEU域内でAIサービスを利用する場合も、リテラシー教育やモニタリングなどのサービスを提供する。

システム対応へのコスト負担は大きくなる見通しだ。今後、欧州以外でもAI規制が増える見込みだが、EUの規制が最も厳しくなるとの見方が多い。

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